三郷総合病院

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診療科のご案内

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)のご案内

当院では2010年10月より腎尿管結石に対する体外衝撃波結石破砕装置を導入いたしました。
衝撃波を用い、体にメスを入れることなく結石を破砕して、体外に自然に排出しやすくする治療です。患者さんの状態にもよりますが、原則的には入院は不要で、外来での速やかな治療が可能です。
結石による痛みに悩まされている方、健康診断などで腎臓に結石があるといわれたことのある方は、ぜひ当院泌尿器科へご相談ください。

尿路結石症とは?

尿路にできる結石を尿路結石と言います。
結石は腎臓で形成され、移動すると尿管へ入り込みます。尿管に結石がはまり込むと強い痛みが起こります。腎結石・膀胱結石は痛まない事もありますが、尿管結石はたいへん強い痛みがあります。



どのくらいの人が尿路結石にかかるのでしょう?

■尿路結石症の生涯罹患率(一生の間に一度は尿路結石症に罹患する率)
男性:15.1% (7人に1人)/女性:6.8% (15人に1人)

■性差
男性:女性=2.4:1

■年齢別罹患率
20歳以降に急激に増加
男性:30~60歳代、女性:50~60歳代にピーク

尿路結石症はどのような経過をたどりますか?

■自然に結石が体外に出るのは
症候性腎結石の約70%
尿管結石の約60%
長径8mm以下の結石は自然排石する可能性が高い

■5年再発率(5年以内にまた結石ができる率)
40~50%

どのような処置が必要ですか?

痛みの強いときは鎮痛の座薬などで痛みを軽くします。しばらくすると通常痛みはおさまります。小さい結石は自然に体から排出することを期待して、水分をとったり積極的な運動をしたりします。結石が動いて再び尿管にはまり込むと痛みが出ます。
腎臓の働きがなくなると痛みも出なくなりますので、痛みがなくなったから治ったと自分で判断しないように気をつけましょう。逆に痛みがあるうちは、腎臓は働いていますので早めの受診をこころがけましょう。

体外衝撃波結石破砕術(ESWL)とは?

自然に出ない結石や、腎臓の働きが悪くなってきたときは積極的な治療が必要になります。先ず行われる治療は体外衝撃波結石破砕術(ESWL)で、体外より衝撃波を結石に照射し、自然に出る大きさ(およそ4mm以下)まで砕きます。

当院ではドイツ製のESWL装置を使用し、結石破砕を行っています。
治療当日(治療前)は基本的に絶飲食としていただき、治療の痛みを軽減させるため治療前に座薬、鎮痛剤を使用することがあります。
なお、この治療法は結石を消滅させるのではなく、細かく砕く治療ですので、治療後は積極的な水分摂取を行い排石を促進させる運動等が必要です。
体外衝撃波結石破砕術で複数回治療しても破砕できない結石は内視鏡手術、他の治療が必要になることもあります。
尿路結石症は再発の多い病気ですので結石を破砕するだけでなく、再発の予防法も考えた治療が必要です。